金属アレルギーとイオン

金属イオンの陽イオンって何?

金属はイオン結合のある物質

銀イオンマスクアレルギー

汗は金属を溶かす?
金属のかたまりが溶けるのではなく、金属イオンが溶けだすしくみがあるということ。汗はしょっぱい、その汗に含まれる塩素が金属イオンを溶出させます。銀イオンには殺菌作用があります。銅イオンにも抗菌作用があります。だから10円玉に雑菌が繁殖してぬるぬるしないのです。樹脂のピアスはすぐに雑菌が繁殖しますが、金属のピアスは抗菌効果があります。ただし、チタン以外は金属イオンが汗によって溶出するために金属アレルギーが起こるしくみです。

金属イオンとは何でしょう?電子を手放し陽イオンとなった原子がカチオン。イオンとは原子団のこと。原子団は原子と原子、その間に自由電子。その自由電子がくっついたり離れたり。 水素が電気的に中性でも、原子によって+イオン、ーイオンになり易いかどうか決まっています。
例えば銀Ag原子と銀イオンの違い
Ag銀から電子を手放した、放出したeが無い、電子がはずれたのが銀イオンAg+
銀は水に溶けませんが、銀イオンはイオン性の化合物である水溶液中に溶けて遊離できます。固体Agから分離して水分子の中を遊離しているのがAg+です。←このプラス+が陽イオン=[電離]
陽イオンと陰イオン についてドクターによる勉強になる記事 カチオンとアニオン

資料*金属イオンと雑菌のはなし
資料*銅の抗菌作用について

チタンによる抗ウイルス、抗菌、セルフクリーニング、空気浄化、脱臭、抗かびなど、多くの優れた機能

チタンは太陽の紫外線によってまるで光合成のように表面の汚れや細菌、ウイルスなどを分解除去することが知られています。酸化チタン光触媒と抗ウイルス文献 用技術として使われている.

電気分解って?

電気分解するとどうなる?陽極でeを放出反応。陰極でe受け取る反応。水はH+O2 放出できるのはO2.eを受け取るのはH+
陽極と陰極はお互いに引き寄せ合う性質なので、吸着が必要な建材にもカチオンという呼び方がなされています。
イオンに対する質疑応答資料


銀イオンを使用した新商品に注意

銀イオンの危険性についてふれたブログ


金属アレルギーを起こさせるのは銀じゃなく銀イオンの方

金属アレルギーという少数派のことを考えて作られていない銀イオンマスクという商品

金属アレルギーを持つ方の場合、気をつけなければならないのは銀じゃなくて銀イオンの方です。ほんとうは触る前の金属というのは匂いもしません。金属は常温では水銀以外液体にはなりませんのでからだに入り込むことはありません。しかしながら汗や皮脂との反応で起きた銀イオンは金属アレルギーの敵です。あえて銀イオンを商品化された消臭効果や吸着効果を謳う商品は、マイナーである金属アレルギー疾患のことを考慮されて開発されていないと思います。銀イオンで金属アレルギー症状が起きる方は非常に多いです。銀イオンマスクや銀イオン消臭下着などにはかゆみなどの反応が出てしまうことになります。銀の指輪でかぶれてしまう人がどれほど多いことか、マスクの開発者の方々に知ってもらいたいです。

金属は匂いがしない

触って汗に反応して金属イオン

銀が常温で溶けたり、銅の10円玉が室温で溶けたりはしません。金属は揮発性ではありませんので匂いません。触る前は。
手で触れて汗の塩素や皮脂が金属イオンとなって匂います。手で触らなければ、銅イオンにならなければ、銀イオンにならなければにおわないしかゆくならないということ。

からだの中のイオン

血液中では、塩化ナトリウムNaClのような電解質は、陽イオンと陰イオンに分かれて溶けています。
参考資料Newtonイオンと元素/日本化学工業協会

陽イオンと陰イオン

からだの正常な水分の維持に貢献するナトリウムイオン=陽イオン
塩化物イオン=陰イオン 
その他 血液にはカリウムイオン、カルシウムイオン、マグネシウムイオン、炭酸水素イオン、リン水素イオンなどが入っています。


ハイドロ銀チタンというワード

まずこれは花粉マスクのマーケティングとして造られたネーミングであって、そういった科学用語ではありません。ネーミングの発案会議で、水分子クラスターとか、帯電微粒子エアロゾルとかいろいろな候補が上がって、掃除機や空気清浄機や殺虫剤で使われていないイメージのワードを花粉マスクのためにひねり出したのだという印象を受けました。花粉アレルギーは大きなビジネスですから、マスクのネーミングはCMに誰を起用するかと同じくらい大きな成功要因です。
ハイドロ(*1)というネーミングによって、水と銀イオンとチタンイオンをイメージ想起を意図して、銀イオンが空中で花粉をとらえるという想像を働かせて消費者にアピールできることを願って造ったワードで、実際には、水蒸気以上のことは起こりませんし、チタンイオンというのが浮遊することも不可能ですし、花粉に触れる前に酸素分子が先に吸着しています。それを光触媒として酸化チタンを利用するイメージを消費者に与え、花粉マスクとして商品化しているのだと思います。
チタンが何かを与えてくれる想像に一役かってしまったことになりますが、チタンは何も作用いたしません。だからこそ、無毒で金属アレルギーにも感作しないのですから。
なぜこのようにハイドロ銀チタンを問い詰めるようなことを書くか、それはまじめにチタンを加工している者として、チタンを謳う商品は迷惑なのです。
(*1)ハイドロとは単独語で使われるのでなく複合語としてハイドロ何々と、水素、水の意で関連してつけられる言葉。

かねてからいんちき科学を謳う商品が多く疑問が膨らむばかりで、例えば生体電流を整えるチタンとかいったたぐいのフレーズで、消費者が混乱しているのを読み、本物の化学者たちはいったいどこへ隠れてしまっているのかとずっと思ってきました。本業の博士たちは、世の中のおかしな化学ワード例えばマイナスイオンなるものをまきちらし放題の家電製品の広告を見て何も感じないのか疑問でしかたがありませんでした。そしてついにみつけたのが水をウォッチングしているサイトです。やっぱりおかしいなと感じておられる専門家もいらっしゃった。見つけた時はうれしかったです。

「ハイドロ」+「銀」+「チタン」とは

ナノ粒子とかコロイドといったワードはもう化粧品で出てしまっているワードよりも、ハイドロ銀チタンとは何とも新しく、よくひねり出したと思いますがここにプラチナムとかゴールデンと、なぜ入れなかったのでしょう?プラチナもゴールドも使い古されていたからでしょうか?そうだとしたらチタンは新しいハイパワーなものという位置づけになります。ワードも消費されますから、いずれチタンに替わってまた新たな金属がネーミングとして探索されるでしょう。
もし花粉をハイドロ銀チタンなるもので吸着して水に替えるようなことが本当にできるのであれば、都会の空気の汚染物質もぜひきれいにしていただきたいです。大きな大きな巨大ハイパワーウルトラハイドロ銀チタンマスクスペシャルリミテッドを北京に持って行って次の北京オリンピックまでにPM2.5を浄化してもらいたいと思います。まずイオンが気体中に浮遊することは、よほどのエネルギーを外から与えないかぎりできません。気体の中では中性の原子でいたほうがらくだから、イオンでいるより中性になりたがります。液体の中でイオンになる、イオン化が起こります。

イオンを調べていって、空気とそれをクリーンにするという文言での疑問を解決する論文をみつけました。第86回日本感染症学会総会学術講演会座長推薦論文

殺菌性能を有する空中浮遊物質の放出を謳う各種電気製品の寒天平板培地上の細菌に対する殺菌能の本体についての解析 /(独)国立病院機構仙台医療センター臨床研究部ウイルスセンター

マイナスイオンなる言葉が一人歩きしていますが、その除菌効果の正体は実は有害なオゾンの酸化力によるもの