デザインされるモノというのは、机上でデザインされはしても実際には地球の重力にのっとっていなければ物理的にも存在することはかなわない。 どんなにエキセントリックで意表を突くアーティスティックなデザインでも、地球の磁場を無視できないし、プロダクトデザインならば、なおさら、機能と離れることなどできない。オリジナルをどれほど追求しようとしても、追求していけばいくほど人に認識できる共通のシンプルなものにたどりつきます。たとえば円。たとえば輪。 ひとは何のために指輪をはめるのでしょう 結婚指輪やジュエリーデザインの場合も、人と切り離してデザインすることはできません。ジュエリーとしての必然性がなければ存在価値を併せ持つこともない。 ジュエリーとしての機能美や存在価値をひとに認められなければ、存在価値をもてないことに。指輪として愛されなければ出番もなくなります。ずっと愛される指輪になりたいと思えば思うほど咲き誇る華でも踊り狂う龍でもない奇抜とは間逆のベクトル、シンプルな輪に近づきます。重力や制約から自由になるとはどういうことでしょう。?と?が向き合うとハートになります。【ハートのデザイン】