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実はゴールドより安価なプラチナは、海外では工業用金属

プラチナの宝飾用需要はどれくらい?

日本人のプラチナ人気には、プラチナギルドインターナショナルという組合によるプロパガンダによるもので、実はプラチナ化価格は2015年よりゴールドを下回っています。プラチナとゴールドの相場は逆転しているという言われ方をされていた2015年からいまやそれが常態化して定着しました。
実相場でゴールドより割安なプラチナでありながら、依然としてイメージ上ではプラチナを最高級としているのは日本の広告に起因します。海外の結婚指輪ショップでプラチナ製のマリッジリングを探そうとしてもなかなか見つけられません。あるとすれば、日本人観光客仕様をあえて用意している限られたストアです。プラチナは本来工業用の金属で、自動車の排ガス浄化に使われます。宝飾としてのプラチナ需要は減少傾向にあり、工業用としての需要はさらに拡大しています。自動車に使われたプラチナは廃車スクラップになる時に、取りだしてリサイクルされます。自動車の廃車数と連動したリサイクルが増えればさらにプラチナの価格は下がっていきます。地金の取引価格の高い安いで判断するのではなく、目の肥えた消費者もデザイン性の高さでジュエリーを選ぶようになり、売れないプラチナジュエリーは溶かしてリサイクルされることになり、需要は拡大せず相場も低迷していく傾向が続いています。

プラチナは化学製品の製造過程で使用される需要の方が多い

プラチナの需要を拡大させないジュエリーのリサイクルブーム

ジュエリー小売店と卸売業者さんは売れ残った商品は作り過ぎた余剰在庫や古いシリーズのジュエリーを定期的にメーカーに返品し、メーカーはこれを溶かして新たなデザインのジュエリーに作り替えてショップに出していました。いまや貴金属買い取りショップが街中に増えました。買い手もかしこくなり、消費者はデザインが古くて着けられなくなったジュエリーを新しい宝飾品に交換することを望まずスクラップ集荷業者に現金取引で中古宝飾品を直接売却するようになりました。こうした中古宝飾品は地元の精錬業者によって処理されて、宝飾品加工業者もしくは宝飾業界以外の需要家のいずれかに販売されています。

予算の平均値にこだわる?こだわらない?

結婚指輪の材質は世間並みの水準から劣らないことの証明のために選ぶのではなく、金属の物性に着目して選ぶ時代

結婚式といえば、まずは結婚式場。 段取りとしては、まずその予算などを基準に式場を選び日にちを押さえるところから。そして自分たちらしい結婚式ってどんな式かを考えるとき、場所やゲストへの心配り、式場やウェディングの雰囲気作り。花嫁にとってはウェディングドレスを選ぶのももちろん重要ですが、自分らしいメークをしてもらえるような、メイクさんとの相性も大事。ヘアメイクのタイプが自分と合っているかとか技術を見極めてから選ぶのも大切。 みんなはいったいどのくらいの予算で結婚式を挙げているんだろうとか、結婚指輪の平均値や相場といった統計をゼクシィが発表しているかもしれませんが、はたして、二人が幸せになるために、世間並みの数字って必要なのでしょうか?逆に余計な出費が増えて、相場を気にすることはマイナスにはならないのでしょうか?

金属アレルギーになれば着けられなくなる可能性があるプラチナをなぜ選ぶのでしょう?

金属アレルギーリスクを背負ったまま出発する結婚指輪は一生ものとは言えません。プラチナの結婚指輪がポピュラーなのは日本だけの現象です。これはプラチナがテレビコマーシャルやファッション誌で、ジュエリー業界の啓蒙によりプラチナ信仰が浸透した証し。実際にプラチナ単体では柔らかすぎて変形してしまうので、パラジウムを混ぜたりしています。そして金属アレルギーが発症し、プラチナでもかぶれてしまうという症例がでています。もっと硬くて丈夫で安心な美しいチタンがあるのに、なぜわざわざ傷になり易いプラチナの広告が多いのでしょう。金属の種類はたくさんあり、古来発見されなかった新種の金属が登場しているのに。
結婚指輪の材質と高級感は、他人に世間の標準値と比較されるために着けるのでしょうか?価格が高く贅沢をしていることを評価されるためしょうか?ふたりの生活のスタートを記念するための、時間を刻んでいくための、丈夫で強い金属ではなぜいけないのでしょうか。

どんなに似合うドレスを着ても、お気に入りのマリッジリングを用意しても、花嫁らしさを度外視してお式用の派手派手の化粧では、結婚式は素敵な思い出にならないことも。まずは入念な下調べと準備というのも指輪交換のリハーサルも。 いったいどんな式が自分たちらしい結婚式なのでしょう。すべてコース通りではなく手作りもあり。 今までの伝統的な結婚式といえば、きちんと予定したとおりに事が運べばOKでした。そしてこれからの結婚式には、さらにふたりらしさを追求したスタイルへとかわりつつあるようです。結婚式だからといって、必ずしも結婚式場で挙式せず、邸宅のお庭や、水中ダイビング結婚式だってあります。バンジージャンプの結婚式だって、登頂結婚式だって。 大切なのは、決められた手順にしたがって練習したとおりやりこなすお稽古ごとの発表会的なものにとらわれない自由さが今風の考え方で、セッションのような、その場をさらに盛り上げるための演奏が即興で行われるような、生きた結婚式も良いかもしれません。譜面どおりきちんときまりが守られる音楽に対し、柔軟さがライブの醍醐味のように。オリジナルにこだわっていくとドレスも自分で縫いたくなります。そしてマリッジリングをふたりでお互いに作るというコースもあります。工房でお互いのリングに鎚目を打ち込んだり、やすりを使って丸みを出して削ったり。どんどんオリジナルを極めていいのだと思います。